骨の治癒過程

《 骨の分類 》

骨はその性質から「緻密質」である硬骨、「海綿質」である軟骨を総称する。骨の大きさや形状は多種多様であり、長骨・短骨・扁平骨・不整骨に大別できる。

《 骨の機能 》

支持骨は骨格によって身体のさまざまな器官の重量を支える。

運動骨は腱によって相互に連結しており、支点・力点・作用点を形成することで体を運動させる。

保護骨は衝撃に惰弱な器官を保護する。頭蓋骨は脳、胸郭は胸部の内臓を収納・保護している。

貯蔵骨質には無機物、骨髄腔には脂肪が貯蔵されている。主成分はリン酸カルシウムで、そのため骨形成にはカルシウム・リンビタミンDの摂取が不可欠である。

1次性治癒:骨折断端が密接している時に見られる治癒。肉芽組織の増生はなく直接骨のリモデリングが起きる。(仮骨を形成せずに骨折部が癒合する治癒形式)

2次性治癒:骨の離断を伴う場合の治癒過程で、病理学的に炎症期・修復期・リモデリング期に分けられる。(仮骨を形成して癒合する治癒形式)

炎症期:まず、骨断端の壊死と出血が起こる。すぐに骨髄腔や骨膜下・軟組織下におおきな凝血塊が形成。凝血塊の中に新生毛細血管が伸長。

※ 骨折後の血腫形成は直ちに起こっていると考えてよい。

損傷後6時間:線維芽細胞を骨折部にみるようになる。

損傷後2日:骨膜の最内層の細胞の増殖が盛んになってくる。

炎症性反応による毛細血管の拡張と透過性亢進。それにより白血球やマクロファージが集積。壊死組織や細菌・異物の貪食が進行。

損傷後6日:類骨組織が認められるようなり、骨膜下の骨形成が始まる。

骨端間における線維芽細胞の増殖による線維形成。徐々に器質化していく

修復期:1週間程度で起こる。外骨膜より骨芽細胞の分化・増殖。軟骨と線維性骨による仮骨が形成される。それとともに骨髄腔においても骨膜同様に、血管の新生と反応性の線維性骨を見る。

損傷後16日:線維芽細胞の軟骨芽細胞への化生が始まり、骨の外側と内側(骨髄側)に軟骨のリングの形成が起こってくる。

リモデリング期:骨折後数か月後。骨断端を塞ぎ成長した仮骨が、破骨細胞と骨芽細胞によって、重力と機械的力に沿ってリモデリング→皮質骨が形成される

損傷後30日:骨折端には類骨組織や類軟骨組織による仮骨が形成される。

*各骨の平均癒合日数(Gurltによる)

中手骨:2週  

肋骨:3週  

鎖骨:4週  

前腕骨:5週  

上腕骨骨幹部:6週

脛骨・上腕骨頸部:7週  

両下腿骨:8週  

大腿骨骨幹部:8週  

大腿骨頸部:12週

注)癒合日数が一般に短すぎるので、骨癒合期間の最小限度を示すものと解すべき。

投稿者: 理学療法士ケンシロウ

はじめまして。現役で理学療法士をしているケンシロウです。 趣味は野球観戦、競馬です。 一般の人や学生さん、臨床経験が浅い方向けの投稿や今自分が思っていること、趣味の競馬予想などを配信していきます。宜しくお願いします。

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